6月中旬、おひとりさまホテルで取り上げられたのに惹かれて星野リゾート界ポロトに週末で一泊してきました。
星野リゾート界ポロト
「星野リゾート 界 ポロト」は、2022年1月14日に北海道白老町・ポロト湖畔にオープンした、界シリーズとしては北海道初の温泉旅館です。四季折々の自然とアイヌ文化に触れられる湯宿です。
アクセス
レンタカーを運転する自信はないため、公共交通機関でのアクセスの良さは我が家のプライオリティです。
星野リゾート界まで、東京から、羽田(成田)空港→新千歳空港→南千歳→JR白老駅 約40分+徒歩10分で到着。朝四時半起きで12時頃に到着しました。
京都や大阪と同じくらいの時間距離です。

エントランス
駅からアイヌ民族体験施設ウポポイの駐車場を通り過ぎて、ホテルの入り口が見えてきました。
風情のある中庭を歩いてフロントまで向かいます。
まず目の前に暖炉とポロト湖が目の前に飛び込んできました。
暖炉の周りにはくつろげるソファ。
フロントの前はレイクビュー。
フロントには白樺の飾り柱。
こじんまりとした売店
白樺に囲まれたラウンジスペース。ラウンジにあるトラベルライブラリーではコーヒーとともに、アイヌや地元自然をテーマにした書籍で穏やかな時間を過ごせます 。
ラウンジではコーヒーと自分でブレンドできるハーブティーを楽しめます。
部屋
部屋までのアプローチ。スタッフさんが、部屋番号はライトで照らして浮かび上がる仕様と説明してくれました。
すべて湖向きでアイヌ文様をあしらったご当地デザインの客室。
扉を開くと、広々とした玄関の先に湖を眺める景色が飛び込んで来ました。
ベッドは子供の分も含めて3つ。通常のホテルではツインがほとんどですが、星野リゾート界ではマットレスを必要に応じて追加してくれる間取なので、嬉しいポイントです。
窓からの絶景。
アイヌ文化に根差したアートや調度品、ウェルカムスイーツとしてイヨマンテが特徴的な。五感で文化を感じられる室礼が粋です 。
イヨマンテはボリュームたっぷりのハスカップクリームがたまりません。
アイヌ文化を感じるカヌーのオールのオブジェと白樺のオブジェ。
ベッドの壁紙もアイヌをイメージした模様。
テレビ、テレビ下の扉には冷蔵庫。ペットボトルは提供されず、瓶のボトルに汲みに行く仕様です。
クローゼットの中には界オリジナルの作務衣と羽織。子供用も準備されています。
スッキリとして無駄のない洗面台。
洗面台の右手にはシャワールーム。温泉があるのでバスタブはありません。
洗面台の左横にはウォシュレットトイレ。
温泉
館内にはモール湯を堪能できる大浴場が2つあります。
「モール温泉」は、泥炭層を通して湧出するフミン酸やフルボ酸といった透明で褐色を帯びた腐植物質を含む温泉だそうです。モール温泉はぬるぬるとして、肌に優しくゆっくり温まります。
△湯(さんかくのゆ)
アイヌ建築の「ケトゥンニ」に着想を得た三角屋根の湯小屋。露天・内湯ともに茶褐色の源泉かけ流し。湖に浮かぶような入浴体験ができます 。
入り口も可愛い。三角屋根はアイヌの伝統的なテントのクチャから着想を得た、ケトゥンニ構造となっています。
三角に木々が組み上がった天井が特徴的。
湯上がりどころ。露天風呂もあり、湖面を眺めながら楽しめます。
湯上がり処では、お馴染みのご当地ドリンクやアイスキャンディがいただけます。
◯湯(まるのゆ)
地元の方も訪れる日帰り温泉を兼ねています。入り口は宿泊者は宿泊棟から部屋の鍵を使ってアクセスします。
ドーム型で洞窟のような内湯中心。トップに自然光が差し込む設計で洞窟感と湖とのつながりを感じさせます 。
どちらも湯上がり処が併設され、湖畔を眺めながらのドリンクやアイスキャンディ―でまったりとした余韻を楽しめます 。
食事
ここでは食事処は一つ。朝食も夕食もこちらでいただきます。
夕食
北海道産の毛蟹、帆立、牡丹海老、鮭などを使った会席料理。特に「醍醐鍋」は魚介のブイヤベースに毛蟹とホタテを入れた贅沢鍋で人気です 。
器にもアイヌ文化の意匠が施され、目でも文化を楽しむ構成。提供は半個室スタイルで落ち着いて家族で食事ができます。
今回のメニューはこちら。
前菜はクマのオブジェと共に。
すり流し。
宝楽盛りとお造り。
揚げ物。
金目鯛の蒸し物。
北海道の海の幸たっぷりの醍醐鍋。
デザートはバケツに入ったブランマンジェ。これとは別にサプライズで主人の誕生日デザートが運ばれてきて驚きました。
特にお願いはしていなかったのですが、プロフィールを見てサービスしてくれたようで、その心遣いに感謝。
朝食
和食膳スタイルで、鮭やじゃがいもをふんだんに使った「すり流し鍋」を中心とした優しい味わい。身体に心地よく、1日の始まりにぴったりです 。
アクティビティ
ウポポイ散策ツアーに参加しました。チケット代は自費となりますが、無料で開催してもらえます。事前予約が必要です。
界のフロントでは、1日の料金で2日間使える優待チケットが購入できます。
散策ツアーでは日本語の名前なら着想を得たアイヌ語の名刺を一人一人にプレゼントしてもらえます。
さらに記念のアルバムも作っていただけました。
館内のご当地楽のアクティビティは、アイヌのお守り制作。予約が必要ですが、無料で参加できます。
スタッフさんが大きな紙で折り方を分かりやすく解説してくれます。好きなハーブを入れて、魔除けの出来上がり。
まとめ
界 ポロトは、アイヌ文化とポロト湖の自然をコンセプトに練り上げられた温泉旅館です。
客室・大浴場・料理のすべてにアイヌの息吹を感じられます。大浴場の三角の湯は、特徴的な屋根の作りにときめきます。モール温泉は“美肌の湯”として知られ、ぬるぬるとして、ゆっくりかと温まり、いつまででも入っていられます。
車でも公共交通でもアクセスしやすく、ウポポイなど文化施設への訪問も容易。ウポポイは2日でやっと全貌が把握できるほど広大で、たくさんのアクティビティを楽しめました。
非日常の体験を、文化と自然と共に存分に味わうことができました。ぜひまた訪れたい宿です。